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2006-02-18 (土) 05:34:03
JIRO作 女戦士      「女戦士」JIRO作



ここでは作品紹介をしていこうと思っているのですが、まだ次の新作が無いので過去を振り返って、今までの作品やエピソード(物語)を紹介していきたいと思います。

せっかくなので、川島さんとの出会いから順を追って紹介するとしましょう。

前回も軽く触れたのですが、川島さんとの出会いはURのヘアーショーでした。その時僕はまだ学生だったんです。学校にURからショーで特殊メイクを使いたいとの依頼があって、その為に学生でチームを作ったんです。

そのチームでUR表参道店に仕事の内容を聞きに行ったのですが、奥の部屋に案内され暫く待っていると、そこに現れたのが、でかいサングラスをかけ、やたらでかい靴を履いた金髪の大男。

「ドーモドーモ!!」といった感じで

ドカドカと部屋に入って来て、金色のイスにどっしりと座ったんです。
そして満面の笑顔。この時の心境は、仕事の現場で生叶姉妹を初めて見た時の感覚と同じでしたね(笑)

この大男が川島悦実だったんです。大男に見えたんです!その後、ショーの内容を聞かされたんですが、テーマは

『ベトナム戦争』・・・。

この時、僕の感覚はマヒしていたと思います。「原宿のヘアーサロンの依頼でしょ!おっしゃれ~な感じでしょ!きっとショーでは妖精とか作れないか?って言われるんでしょ!」って勝手に想像していたのに、金色のイスに座った大男が、テーマはベトナム戦争だって言うんですもん・・・。

しかも、その脇から犬さんが「イヌ?」なのか「ケン?」なのかまだ整理しきれてないのにベトナム戦争について熱く語ってるし・・・。

そんなこんなで僕等特殊メイクチームはベトナム戦争をテーマに作品を作る事となり、当日に臨んだわけです。当日、僕にはある種の覚悟みたいなものがありました。いや、あったはずでした。フツーのものはできないであろうと・・・。

チームの中で僕の作った作品というのは、モデルさんの肌に直接メイクを施すといったものではなく、眼や口にパーツを取り付けるといった類いのものでした。僕的にはまだ感覚としてヘアーショーだから、若い女性がいっぱい来る訳だから、いくら戦争がテーマであっても血が出てたり顔が潰れていたりっていうのはまずいんじゃないかという思いがあったんです。

しかし、仲間の作品の中には口が裂けているものや顔が縫われているもの等、ショッキングでインパクトのあるものが結構あって、正直僕は、川島さんがいくらぶっ飛んだ感覚を持っていようとも、特殊メイクがヘアーに勝ってしまうんじゃ?と思っていました。


物質社会の反乱 口裂け女フューチャリングバージョン


しかし、車のフロントガラスにハラハラと降り積もる雪みたいに少しづつ募っていったその思いは、強力なワイパーで一瞬にして取り除かれてしまったんです。控室に次々と運び込まれた大量の車やバイクなどの廃材を片っ端からモデルさんの頭にくっつけていくんですよ!

無機的だった廃材が頭の上で絡み合って、どんどんでっかくなり、それが有機的な動きを見せるんです。でかい声で指示が飛び交う中、頭は廃材にまみれ、顔は特殊メイクに覆われたモデル達が次々と部屋を埋めていって控室のその状態は尋常ではなく、正に戦争そのものでした。

ある程度覚悟を決めて臨んだ僕でしたが、その光景は想定外!はるかに想像を超えたものでした。驚きと同時に込み上げてくる興奮。一体どんなショーになってしまうんだろうという好奇心がどんどん膨らんでいきました。


他にもいくつかのサロンが参加していたのですが、綺麗で可愛くって・・・僕のイメージしていたヘアーショーがそこにはありました。来場していた2000人のお客さんたちにとってもそのショーは期待していたものだったでしょう。でも、そこに登場してしまった訳ですよ!URの送り出す数々の廃材超人たちが・・・。

会場が静まり返る中、脳が破壊されそうな高音と共に一筋のスポットライトがス~ッと消え、ショーが終了。思い出したかのように1テンポ後れて湧き上がる拍手。ショーは大成功に終わりました!舞台裏のモニターからその様子を見ていた僕は、その時思いました。

「このショーのように多くの人の期待を裏切ってやりたい!」

「それこそが自分がこれから進む道だ!」と・・・。

後日、僕は「またやりたい!」という意思を伝えるために口実を付けて1人でURへ出向きました。川島さんに会い、その意思を伝えようと思った矢先。僕より先に川島さんから出た言葉は「一緒にやりませんか?」でした。

後から聞けば、川島さんはスタッフに僕を呼ぶようにと伝えていたのだそうです。だから僕が顔を出した時、川島さんは自分が呼んだのだと思っていたようです。

僕の意思と川島さんの意思がシンクロして、

二人の『意志』が生まれた瞬間でした。


これが、僕等の物語のプロローグです。それから4年経ちましたが、物語はまだ第1章を終えたばかりです。今後、ここでは、まだ語っていない1章の内容を、作品と共に少しづつアップしていく予定なので、楽しみにしていて下さいね!
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